丹田式腹式呼吸で得られる「体に良いこと」
あたり前の話ですが、人は母親のお腹から産まれ出た瞬間から死ぬまで呼吸をし続けます。
そのあたり前の行為を意識して行う事で、驚くほど体が変わる事をご存知でしょうか?
呼吸には胸式呼吸と腹式呼吸があります。
呼んで字のごとく胸式は胸を使った呼吸で、日中、主に行う呼吸で、意識をしないとほとんどの方はこの胸式呼吸で生活をしています。
動いているとき、仕事をしている時、話しているとき等の活動中は特に呼吸の浅い胸式呼吸にはなっています。
また、胸式呼吸は自律神経でいう交感神経を優位にする働きがあるため、活動中に適した呼吸とも言えます。
一方腹式呼吸はお腹を使った呼吸方で、起きている時は意識をしないと行うのは難しい呼吸となります。
意識をしなくても腹式呼吸をするのは就寝中です。
気持ちよく寝ている人のお腹が上下に動いているのを思い出して頂けたらイメージしやすいかなと思います。
私がレッスンに取り入れている腹式呼吸は自然な腹式呼吸を更に意識をして効果を高めたものとなります。
丹田という言葉を聞いたことはありますか?
お臍から指3本したにある部分のことを差し、中医学では体の中心と考えられています。
この丹田を意識した丹田式腹式呼吸が数ある呼吸方法の中でもストレッチプログラムに適していると思い取り入れています。
丹田式腹式呼吸の起源を簡単にお話させて頂きます。
丹田式腹式呼吸の創始者は白隠禅師(江戸時代の僧侶)です。
日本の僧侶は滝行や山隠り、長時間の禅修行等の過酷な荒行をすることで修行の効果を高めようとしました。白隠禅師もその一人で、修行のため荒行を重ねておりましたが、過酷な修行は体を蝕み心身共に不調な状態に陥ってしまったのです。
僧侶が体調を著しく悪くする事を古くから禅病(僧侶特有の病)と呼んでいますが、白隠禅師も僧侶病に侵されてしまったのです。
ある晩、白隠禅師はあまりの体の辛さに眠付けないでいましたが、ふと鼻からゆっくりと深く息を吸う呼吸を行ったところ、不思議と眠りにつけたと言います。
これをきっかけに、周りで苦しんでいる僧侶仲間に呼吸方法を伝授したところ、皆一様に症状が改善に向かったと言われております。
その後、この白隠禅師の呼吸方法は人々に広まり、いまの丹田式腹式呼吸の元となりました。
この白隠禅師の呼吸方法を今の医学で解明すると、腹式呼吸による自律神経のバランス、特に副交感神経を優位にする働きと、副交感神経による免疫機能アップによる効果だと思われます。
また、睡眠が取れる事で心が穏やかになり、精神的にも安定したことでしょう。
過酷な修行は交感神経が過度な状態だったと推測されます。
息を止める水行や滝行、飲まず食わずの山隠りなど、常に体を危険な状態に晒していると言うことは、常に交感神経が高いと言うことです。
今の世の中も、僧侶の修行程ではないにしろ交感神経が過度な状態が多いです。
昼夜問わずの仕事、ストレスで睡眠障害を訴える方が多数います。
交感神経が過度な状態が続くのは体に毒なので、意識をして副交感神経を上げるなどしてバランスを取る事が大切なのです。
この丹田式腹式呼吸は副交感神経を優位にする働きがあります。
方法も簡単で、何より何処でもだれでも行う事が出来るのです。
丹田式腹式呼吸の方法は別記事でご案内しておりますが、実際に習って行ってみたいという方は、体めぐりストレッチレッスンでレクチャーしております。
是非、ご参加下さい。
0コメント